赤ちゃんの歯を強くしよう~妊娠中のお母さんに出来ること~
皆さんは、赤ちゃんの歯がいつ頃から作られ始めるか知っていますか?
初めて乳歯は生えるのは、生後6~7か月頃ですが、実はお母さんのお腹の中にいる頃から歯のもととなる部分は作られ始めています。つまり、赤ちゃんの歯の形成には、生まれてからのミルクや離乳食だけでなく、妊娠中に摂取する“お母さんの食事”も大きく関わってくるということです。
◇カルシウムの吸収を助けるビタミンD◇
歯や骨の形成には、良質なたんぱく質やカルシウム、リンなどの無機質、ビタミンA、ビタミンDなどが必要です。
中でもカルシウムは、歯や骨を強くするために、とても重要な栄養素です。
カルシウムの1日の必要量は、妊娠中では900㎎、授乳時には1100㎎と言われています。そして、カルシウムを上手く取り込むためには、ビタミンDも併せて摂取する必要があります。
ビタミンDは紅鮭やキクラゲ、干しシイタケなどに多く含まれ、小腸からのカルシウムの吸収を助ける働きと、血中カルシウム濃度を一定に保つ働きがあります。つまりビタミンDが不足すれば、せっかくカルシウムを摂取しても、体に吸収されることなく、そのまま排出されてしまうということです。
◇ビタミンDは『太陽のビタミン』◇
ビタミンDは、紫外線を浴びると体内で合成されるため『太陽のビタミン』とも呼ばれています。夜型の生活をする人や、極端に日焼け対策をする人は、体内で作られるビタミンDが不足しがちです。直射日光でなくてもいいので、1日30分は日に当たるように心がけてみましょう。
◇木村歯科医院からのメッセージ◇
妊娠中は、つわりや体調不良で、食事を十分に摂ることが難しいこともあります。自分の体調と相談しながら、出来る範囲でバランスの取れた食事を心がけてみて下さい。
妊娠中はホルモンバランスの乱れから、唾液分泌が減ってむし歯になりやすくなったり、抵抗力が弱くなることで歯ぐきが腫れやすくなったりします。
妊娠中も継続してクリーニング、メンテナンスを受け、むし歯や歯周病の予防に繋げていきましょう。